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メールマガジン 「語ろうか、手話について」
Note.23 2004年12月 8日発行
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皆さん、こんにちは。
めっきり寒くなりました。とは言っても、まだまだ寒くなりますから、風邪
インフルエンザやSARSには気をつけましょう。
いよいよ2月の全通研討論集会の申込が始まりました。今回の会場は東京、
代々木のオリンピックセンターです。日程は2月12、13日。全国から人が集ま
ることですし、また、読者の会でも検討しますので、参加できそうな方はボチ
ボチ連絡下さい。討論集会の後の飲み会のときにやりますから、会員外でも参
加できるようにしますので。(討論集会は会員のみ参加できます)
では、よろしくです。
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今回は全通研の研究誌を読んでいて、おぉぉぉ! と思ったことです。
全通研研究誌の最新号、No.89はの特集は「登録手話通訳者派遣の実情と課
題」。記事の一つが私の尊敬する大先輩(なんて書くと、そんな歳じゃないっ
て怒られそう...)が書いているので正座して読みました... 嘘です。普通に通
勤の時にパラパラ読みました。いい記事でした。今度、定期総会のときに講演
会の講師として呼びたいと考えております。
それはさておき、先輩の記事とは別の特集内のあるアンケートを見ていて、
「えっ?」と思う項目を見つけてしまいました。私、データマニアですからア
ンケート結果の分析って大好きです。
さて、アンケートは、登録手話通訳者の業務上の不満トップ21(なんで21と
中途半端かというと、全部並べたら21項目にまとまったということだけのよう
です。)で、2003年秋に全国の関係者に調査し、391名から回答をもらった結果
だそうです。記事内には色々な結果が載っていますので、興味のある方は、頑
張って入手して下さい。
この結果は複数回答となっていますので、全部あわせると100%ということに
はなりませんので御注意を。つまり1人が思い当たる項目を全部マルしていっ
たようです。アンケート用紙を見ていないのですが、これって自由回答だった
ような感じがします。
ということで、以下に結果を引用します。まずは御覧下さい。一応、トップ
1は、70%で、その後緩やかに減っていき、20番目は10%ぐらいになっています。
なお、%は5%単位で私が適当に切り捨てて書いています。
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1. 技術向上が進まない 65%
2. 手話通訳者が少ない 45%
3. 利用者(聴障者以外)の理解不足 35%
4. 人間関係 35%
5. 社会的評価の低さ 30%
6. 家に帰っても通訳のことが気になる 25%
7. 通訳の仕事が難しい 25%
8. 手当が不十分 25%
9. 聴障者への手話通訳への理解不足 25%
10. 業務相談の機会なし 25%
11. 旅費が不十分 20%
12. 登録通訳者の相互の理解不足 20%
13. サークル活動に参加できない 20%
14. 依頼に応じられない 15%
15. 時間・件数が少ない 15%
16. 通訳活動相談できる人なし 15%
17. トラブルへの対応 15%
18. 事務所の理解不足 10%
19. コーディネーターとの関係 10%
20. 家族の通訳業務への理解不足 5%
21. 通訳時間・件数が多い 5%
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いやー、面白いですね。ここから手話通訳者の実態がいくらでも読み取れま
すね。暇なところもあれば、忙しいところもあり、トラブルに手を焼きつつ、
依頼者にも、利用者にも文句言われて、大変な仕事です。いや、チョット待っ
て...
11位を見てください。
「交通費が足りない」?
それって仕事か!!!!!!!!!!!!!!!!!! 交通費自腹????!!!!!!!!!!!!!
見間違いかと思いました。普通、仕事というのは、給料も出ますが、交通費
支給も当然でしょう。私だって、出張すれば新幹線代ぐらい精算してもらえま
すよ。タクシーは場合によりけりですが。泊まりがけならビジネスホテル代も
出ます。
で、交通費が足りないってどういうことでしょ? この登録手話通訳者って、
仕事をするのに自腹を切らなけりゃならないとは。それは普通、仕事とは言わ
ないのではないでしょうか。そんな人が2割もいます。
だいたい、私が何かのボランティアをしても、交通費ぐらいはでますよ。
つまり、このアンケートから登録手話通訳というのは「仕事」ではなく「裕
福な人が社会貢献したくなってやるボランティア」だったのです。誰がなんと
言おうとも、全通研や全日ろう連が否定しても、登録手話通訳者が所属してい
る協会などが違うと言っても、実態が、そして社会的にそういう位置に置かれ
てしまっている事実がアンケートから浮き彫りになってしまっています。
まぁ、登録手話通訳者はほとんどパート雇用ですからね。そもそも、仕事と
言うには不十分なものではあります。
さて、これを解決するのはどうしたらいい?
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では、来週の語ろうかをお楽しみに。
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