d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★

        メールマガジン 「語ろうか、手話について」

Note.91                                             2007年 3月14日発行
d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★
  
  皆さん、こんにちは、定期総会の資料づくりで、ひーひー言っている徳田で
す。いよいよ年度末って感じがします。

----------------------------------------------------------------------

  討論集会の話は今回で最後です。締めくくりは手話検定の話を。

  と、本文にはいる前に、ちょっと調べものをしていたら、「手話検定」とい
う単語が商標登録されていることに気がつきました。登録者は手話技能検定協
会。うーん、私としては、あちらの試験を「手話技能検定」、研修センターの
試験を「全国手話検定」と書き分けようかと思っていたのですが、ややこしい
ことになりました。

  ということで、以下では研修センターの試験を「全国検定」、技能検定協会
の試験を「技能検定」と書き分けます。

----------------------------------------------------------------------

  さて、今回の討論集会で、私が参加したのは第14分科会「手話を広めるため
の取り組み」。
  いつもは「手話サークル」分科会でしたが、最近手話サークルにも行けない
ような状態なので、そちらに行くのは気が引けることと、千葉からは県サ連の
代表の方が、熱心に参加されているということもあり、そろそろ私は宗旨替え
といった感じです。
  というか、ネタを求めてさまよい歩くって感じでしょうか。施設運営の分科
会と迷ったんですが、結論から見ると、この14分科会はかなり正解。来年から
他の分科会を統合するぐらいホットトピックが集まることになりそうなので、
今年から足を踏み入れた私は、まったくもって運が良かったです。

  第14分科会の内容は、手話講習会や総合学習での手話の扱いがテーマで、予
算をどっからぶんどってくるかとか、誰が担当するかという話がほとんどでし
た。ちょっと変わったところでは、九州国立博物館でのボランティアの話はな
かなか興味深かったのですが、ここでは省きます。

----------------------------------------------------------------------

  私がここに参加したのは、討論の柱の中に、「全国手話検定試験の取り組み
と手話普及活動の課題」というテーマが載っていたからです。おぉ、こりゃ、
新情報があるかもしれないと期待したわけです。

  で、2日目も後半になって、ようやくこのテーマになると、試験委員や面接
委員として関わった人から苦労話が出てきました。
  主なものを列挙しますと...

  - 東京での受験者は700人越。目の回るような忙しさ。
  - 会場手伝いを申し出ていたけど、全然連絡が無くて、手伝わなくていいん
    だと思い、他の予定を入れていたら、試験開始3日前に連絡があった。予
    定をキャンセルしたりで大変だった。
  - 会場で、受験生から「この手話、どうやって表すんですか?」と聞いてく
    る人が何人か。教えられないんです、と言ったが、こんな事態は予想外。
  - 東京会場なのに北海道など遠い所から来た人もいた。だから、地方の手話
    で話されてくるけど、ABC判定をどうしたらいいものか、迷う。
  - 5級試験では、読みとれない人が続出。

会場設営のドタバタなどは、初回だから試験の不手際でしょうから、今後は改
善されるとは思います。それに、合格発表者リストを見ていると、ほとんど合
格しているように見えますから、読みとれない人が続出というのは言い過ぎ、
もしくはおまけ合格が多いのかもしれません。5級のような名前表現レベルで
は、まともに話ができるわけもありませんし、そんなもんでしょう。

  でも、試験官が判定に迷うってのはどうなんでしょう? コミュニケーション
を試験するという意気込みは買うとしても、本質的に試験の困難さを証明して
いるというか、方法が未熟というか。試験の信頼性を揺るがす話だよなぁ、と
思いました。

----------------------------------------------------------------------

  それよりも全通研や全日ろう連としては、こちらの方が気になるだろう、と
いう話もありました。
  それは、試験に関わった人の印象として、とにかく色々な人が来た、という
ことを皆さん話されていました。
  となると、試験に合格することだけが目的っぽい人がいるわけです。という
か、試験なんですから、そういう人ばかりなわけですが。

  となると、古き良き手話サークル時代を過ごしてきたような人は、こんなん
でいいのかと思うわけですね。分科会であった発言としては、友人の子供が全
国検定を受けるという話を聞いた。小学生なのにどこで手話を覚えたのか不思
議だったのだけど、NHKとかテキストとか独学で覚えたらしい。そういう子に
対しては、この分科会でも討論したとおり、学校へのフォローが出来ない今、
ろうあ者と接触する機会もなく、試験は手話への興味を加速するだけに終わっ
てしまう。それでいいのか? と。

  試験の原理としては、そういう子供は試験を不合格にすればいいんですけど
全国検定が設定している合格ラインは低いから、合格しちゃうでしょうね。全
日ろう連や全通研の意図とは違うと思いますが、どうするんでしょうね。

  その点、技能試験は「技能だけだから試験ができる」ということで、理念と
試験方法が合致しています。うまいなと、他人事ながら感心してしまいます。

----------------------------------------------------------------------

  とまぁ、数々の懸念が出てきたのですが、私が一番の問題だと思ったのは、
これだけの疑問と懸念に対して、この分科会には全国検定の当事者がおらず、
司会者も「では、これらの問題点は研修センターに出してください」と、すご
く他人事。えーーー、討論集会なんだから、ここで討論して、改善策なりを考
えるべきなんじゃないの??
  ということで、私の予想通りという感じもしましたが、分科会は懸念を増幅
するだけに終わり、後は成り行き次第となりました。

  いや、ホント、もう私としてはどうでもよくなってきました。
  ただ、一つだけ言えることは、私は責任を持って、全国検定はお薦めしませ
ん。来年度の代議員では「薦められないものを全通研としてどうするのか」の
線で議題に出して行くつもりです。

  それと、印象としてはやり方に問題があったとしても、全日ろう連と全通研
の知名度と組織力で、この試験は広まるだろうなと感じました。○貨は○貨を
駆逐する、という感じでしょうか。○に何が入るのかは、今後の研修センター
次第です。

----------------------------------------------------------------------

  ところで、前々回にお知らせした横浜での読者の集いですが、全通研神奈川
支部の定期総会後に予定しているそうです。となると4月の中旬以降ですね。
  参加したい人は、掲示板に希望日時を書いておくと、いいことがあるかもし
れません。
  掲示板は、ここ -> http://www64.tcup.com/6411/tokudama.html

  では、次回の語ろうかをお楽しみに。

----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用して
発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000038270)
----------------------------------------------------------------------
■登録/解除の方法
  メールマガジン「語ろうか、手話について」は、以下のURLよりいつでも
  登録/解除可能です。
    http://www.mag2.com/m/0000038270.htm
    http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/
■バックナンバーの参照
    http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/
    http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000038270
■掲示板
    http://www64.tcup.com/6411/tokudama.html
    補助的な情報を掲載しています。編集者への連絡はMailをお使い下さい。
■苦情、文句、提案、意見など
    Subjectに[kataro]を入れて、以下のアドレスまでMailをお送り下さい。
    個別には返事ができないかもしれませんので、ご了承下さい。
      tokudama@rr.iij4u.or.jp
======================================================================
○メールマガジン「語ろうか、手話について」(月1回以上 発行)

発行: 手話サークル活性化推進対策資料室
編集: 徳田昌晃
協力: 五里、おじゃまる子、くぅ(ヘッダ作成)
発行システム: インターネットの本屋さん『まぐまぐ』http://www.mag2.com/
マガジンID: 0000038270

■意見、文句、提案、投稿は、居住都道府県名と氏名(匿名可)を添えて
  tokudama@rr.iij4u.or.jpまで送って下さい。
■メールマガジン「語ろうか、手話について」は、著作権は徳田昌晃に所属し
  ますが、基本的には転載・複写自由です。有効にご活用下さい。
======================================================================