d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★

        メールマガジン 「語ろうか、手話について」

Note.49                                             2005年 8月31日発行
d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★d(^O^)b★

  こんにちは、なんとか千葉まで戻ってきた徳田です。明日から仕事です。こ
れが配信されている頃は、立派に復帰しているはず... 寝坊していないことを
祈ります。

----------------------------------------------------------------------

  今年、初めて全通研の夏集会に参加しました。実りある参加となりました。
青年の集いはかなり盛り上がったし、通信員会議も言いたいことを言ってきた
し、書籍情報も集めてきたし、というわけで、とても有意義な集会でした。

  そして、メインの講座が良かった。本来、メインなんだから、良いのは当然
なんでしょうけど、「夏は観光だよ」という話も聞いていたので、私も集会そ
のものはあまり期待していなかったんです。
  でも、とんでもない。ほんと、いい話を聞かせてもらいました。

  ということで、今回はその話を。

----------------------------------------------------------------------

  いつもそうなのかどうか知りませんが、今回の夏集会は、最初に記念講演か
らスタートしました。初日は8月26日の金曜日。子どもは夏休みでしょうけど
社会人にとっては平日です。無茶に日程だよなぁ、人は集まるのだろうか、と
心配していたのですが、時間になったら会場は満員でした。すごい講師が有名
人だから?

  記念講演の講師は水谷修氏。夜回り先生として著作が何冊かある方ですか
ら、ご存じの方も多いでしょう。神奈川の夜間学校の教員として、長年にわた
り、夜の町を歩いて、生徒指導を行っているという人です。
  詳しいことはご本人が本として残していますから、そちらを読んでもらうと
しましょう。

  隙あらば、途中で睡眠学習しようと思っていた私ですが、ついにそんな暇も
なく聞き入ってしまいました。
  最初はやけにこなれた口調から、講演慣れしているなぁ、と少々うさんくさ
さを感じましたが、後にして思えば、あの優しい口調こそが水谷氏が夜の町や
学校で、生徒や生徒への脅威と渡り合うための武器であることに気がつきまし
た。
  とにかく、子どもマニア。生徒がかわいくてしょうがない、という人でし
た。よほどの情熱がないと、夜の町で生徒を指導するなんてことできないよ
なぁ、とシミジミ思いました。

  色々な体験談を話されていたのですが、最後の2つ、シンナーで亡くなった
生徒の話と、HIVで亡くなった生徒の話は、涙なくしては聞けないものでし
た。それまでは冗談を交えつつ、会場も笑いが混じりながらの進行だったので
すが、最後のこの2つの話では、いつのまにかまわりの人はハンカチを握って
いるといった状態で、水谷氏がおちゃらけても明らかに会場の雰囲気が違いま
す。全員がのめり込んでいました。
  シンナーの幻覚により、交通事故で亡くなった生徒。身寄りが母親しかいな
くて、最後の納骨の時に水谷氏が箸渡しにつきあったそうです。シンナーため
に骨までボロボロになっていたので、骨を箸で拾い上げようとしても、その途
中で粉砕する骨。お母さんはまだ熱い遺骨を素手で握りしめて号泣。会場もも
らい泣きですわ。

  そんなエピソードがいくつか紹介されて、会場全体が同時期に放送されてい
た24時間テレビかとも思わせるような状態でした。

  そして、2日目以降の分科会に突入です。

----------------------------------------------------------------------

  私が選択した第三講座のテーマは「人の絆」。
  全部で4つの講演がありました。
  1つ目は「地域医療・地域福祉のめざすもの」ということで、地元で社福法
人を運営している黒岩貞夫氏の講演です。本業がお医者さんなので、医療面で
の方策的な話が多かったです。
  ただ、この手の話は、仙台のせんだんの杜とか、その他色々なところで実践
報告を聞いていたので、新潟でも頑張っている人がいるんだな、と思いました
が、あとは、医者という資格は便利だよなぁ、と思ったぐらいで、感動という
ことはなかったです。方策的に勉強にはなりました。

----------------------------------------------------------------------

  2つ目は「1人の高齢女性を見捨てておけなかった」というテーマで、社福法
人理事長の山崎ハコネ氏の講演。老人福祉について、グループホームを運営す
る立場からの話でした。Nさんという人が亡くなるきっかけで、色々あるんで
すが、あんまり興味が持てなかったので、あんまり聞いてません。この講座の
感想は省略です。

----------------------------------------------------------------------

  3つ目は「僕がうまれたのには理由がある」というテーマで、石川県の養護
学校勤務の山元加津子先生。熱心な「語ろうか」読者の方は、この名前には聞
き覚えがあるかもしれません。昨年7月21日配信のNote7「雪絵ちゃんのこと」
で、雪絵ちゃんのエッセイを取り上げましたが、このエッセイを編集したのが
山元先生です。
  私が以前、山元先生の講演を聞いたのはかれこれ10年以上前、雪絵ちゃんが
生きていた時でした。実は私とほぼ同年代の人なんで、ちゃん付けは変なんで
すが、山元先生の呼び方にならって、ここではちゃん付けにさせていただきま
す。
  今回は期待通りというか、雪絵ちゃんの最後について、山元先生は語ってく
れました。

  山元先生って、話し方が少し幼い感じがするんで、話し始めは、会場の雰囲
気が、ちょっとザワッとしたような気がします。私も10年前に講演を聞いた時
はそうでした。その雰囲気がだんだんと変わってくるところが山元マジック。
雪絵ちゃんが、最後のお願いを山元先生にする場面では、ハンカチを握ってい
る人がいましたね。

  足が動かなくなったら足に「ありがとう」と言う、と言っていた雪絵ちゃん
ですが、最後はかなり苦しかった様です。まだまだ行きたいところ、見たいと
ころがあったでしょう、それなのに、ついに指さえも動かない状態にまでなっ
たようです。それでも、死にたいとは言わずに、山元先生に、絶対にかなえて
欲しいお願いを託します。そして、悪くなったり良くなったりしながら、誕生
日過ぎの年末に亡くなったそうです。
  その日は、山元先生は韓国に行く予定だったそうですが、なぜか、小松から
韓国行きの飛行機だけはストップしていたそうです。そのため、山元先生は亡
くなった直後の雪絵ちゃんに会うことができたそうです。そして、山元先生は
遺品を持って韓国に行ったそうです。まるで、雪絵ちゃんを連れて旅行に行っ
た様に。

  雪絵ちゃんの最後のお願いは、「障害や病気も大切なことなんだ、ってこと
を世界中の人に知って欲しい」ということなんだそうです。どうして、そんな
お願い事をしたのか。私がここで書くと、なんとなく変に伝わってしまう様に
思うので、気になる方は本を読んでください。ハンカチ常備で。

  本当のことだから 〜いつかのいい日のための宇宙の秘密
  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883202933/

  雪絵ちゃんのことをもっと知りたい人のために、Webページのアドレスを再
掲しておきます。

  雪絵ちゃんの気持ち (山元加津子先生のホームページより)
  http://www005.upp.so-net.ne.jp/kakko/yukie/yukie.htm

----------------------------------------------------------------------

  4つ目は「わが子からの贈り物 〜命のアサガオ〜」というテーマで、骨髄バ
ンクを育てる会の丹後まみこ氏。この講座、私は完全に寝坊したので聞いてい
ませんが、全通研運営委員長の市川氏曰く、ビデオを見終わると、全員が赤い
目をしていた、というぐらい、涙なくしては見られないものだったそうです。

----------------------------------------------------------------------

  他の講座では、支援法などの熱い議論があったりしたようですが、私の講座
は涙、涙、ひたすら涙。いえ、この話を聞いて、我々がどうするかということ
が問題なのですが、全通研の集会に参加したのに、24時間テレビを見ている様
な感覚になりました。テレビという媒介がない分、こちらの方がズドーンと心
に響くものがありました。

----------------------------------------------------------------------

  では、次回の語ろうかをお楽しみに。

----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用して
発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000038270)
----------------------------------------------------------------------
■登録/解除の方法
  メールマガジン「語ろうか、手話について」は、以下のURLよりいつでも
  登録/解除可能です。
    http://www.mag2.com/m/0000038270.htm
    http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/
■バックナンバーの参照
    http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/
    http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000038270
■掲示板
    http://www64.tcup.com/6411/tokudama.html
    補助的な情報を掲載しています。編集者への連絡はMailをお使い下さい。
■苦情、文句、提案、意見など
    Subjectに[kataro]を入れて、以下のアドレスまでMailをお送り下さい。
    個別には返事ができないかもしれませんので、ご了承下さい。
      tokudama@rr.iij4u.or.jp
======================================================================
○メールマガジン「語ろうか、手話について」(月1回以上 発行)

発行: 手話サークル活性化推進対策資料室
編集: 徳田昌晃
協力: 五里、おじゃまる子、くぅ(ヘッダ作成)
発行システム: インターネットの本屋さん『まぐまぐ』http://www.mag2.com/
マガジンID: 0000038270

■意見、文句、提案、投稿は、居住都道府県名と氏名(匿名可)を添えて
  tokudama@rr.iij4u.or.jpまで送って下さい。
■メールマガジン「語ろうか、手話について」は、著作権は徳田昌晃に所属し
  ますが、基本的には転載・複写自由です。有効にご活用下さい。
======================================================================