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    メールマガジン 「語ろうか、手話について」

Note.32                                             2005年 2月23日発行
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  こんにちは、くじ引きで大当たりを出してしまって、今年の運を使い果たし
てしまったような気がする徳田です。嬉しいような悲しいような。

  さて、今回と次回の「語ろうか」は討論集会直後に一気に書いてしまってい
るので時候の挨拶は抜きです。果たして、皆さんがこれを読んでいる時は暑い
のでしょうか、寒いのでしょうか? 今年は時間差で暖冬になっているそうで、
インフルエンザの流行も遅れて来ているそうですので、お気をつけて。

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  今年は書籍販売の担当でもないので、じっくりと分科会に参加できたはずな
のですが、そうなると気が緩んでしまい、2日目はかなりの時間、後ろの方で
私は気絶(人は、それを「うたた寝」とも言う)してました... なにやってんだ
か...

  そんなわけで、分科会に最初から最後までちゃんと聞いて、見ていたわけで
はない私としては、あとは個人的な感想しか言えませんが、4つほど思うとこ
ろがありました。

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  まず1つ目は、今日の発表を見ていて感じた、違和感です。
  それがなんなのか、しばらく考えていたのですが、私の結論は「京都の実践
は、負荷が重すぎる」ということに落ち着きました。

    *  *  *

  ちょっと話がそれますが。

  手話サークルでどんなことをやるかという議論になると、京都の方から出て
くる意見が「手話サークルは学習の場ではない」というもので、サークルでは
手話の技術的な勉強はしない、というものです。京都のサークルが全部が全部
そういうわけでも無さそうですが、思想として、手話サークルは実践、交流の
場であり、技術的なことは講習会で勉強する、という立場を取っているようで
す。
  一時期、いや、今でもこのような思想はかなり広まっていて、関東でも結構
こういう事を言う人が多いような気がします。
  便宜上、ここでは「技術勉強は講習会で。手話サークでは手話の技術は勉強
はしない」という考え方を「分離派」と呼ぶことにします。

  で、とは言いつつも、多くの手話サークルで、手話の勉強をしていないはず
がなく、何となく勉強したり、交流したりというのが多くの手話サークルの実
態だと思います。これをとりあえず「折衷派」と呼びます。

  私は、手話サークルではなんでもやろうということを考えていて、実践とか
交流も大事ですけど、なによりも手話が話せなくては意味がないので、まずは
学習に重点を置いています。詳細はさておき、これを「学習派」と呼ぶことに
します。気持ちとしては積極的折衷派ですが、そりゃ無理だという話は、追々
していきます。

    *  *  *

  さて、今回のレポート発表では、京都の手話サークルによるデイケアサービ
ス実践例が紹介されましたが、これは典型的な実践報告で、まさに「分離派」
の理想であります。理想なんでしょうけど、私は、いくらなんでも「やりす
ぎ」という気がします。デイケアサービスを必要としている人がいたり、手話
サークルがそういう人と接触があるのもわかりますが、継続的にやるなら、専
門の人が担っていく分野でしょう。
  もっとも、現時点では手話サークル会員は、ボランティアでの協力という立
場になっているとのことで、だいぶ状況も変化しているそうですから、すでに
私の批判は的外れになりつつあり、まさに理想状態になりつつあります。

  それと気になるのは、前段階として、許認可の絡むことに手を出していたこ
とです。今は手を引いているようですが、最初の立ち上げ時には、移動手段の
提供もボランティアで行っていたようです。お役所の規制にはおかしなものも
多いことは確かですが、ボランティアで運転まですると言うのはリスクが大き
すぎるように思います。

  それに全通研の基本姿勢として「手話通訳はボランティアでない」という基
本思想がありますが、では、他のことはボランティアでいい、というのもおか
しな話です。
  分科会では、緊急時の連絡についても意見が出ましたが、そういうことも手
話サークルがやるべきことかというと、かなり疑問です。

    *  *  *

  現在の京都の乙訓のデイケアサービスの関わりのように、ボランティアレベ
ルで手伝うとか、遊びに寄ってみる程度で活動していくのは、いいことだなぁ
と思うのですが、それ以上になると、ちと手話サークルに対しては過大すぎる
と感じました。それを実践例と言われても、それはどこでもできるというわけ
ないし、それをここで発表されても、あんまり参考にならないなぁ、と思いま
した。

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  思ったこと2点目。

  緊急時に聴覚障害者を把握するという話があって、そのために名簿を作って
いるところがいくつかありました。それは、私も経験があるところですが、物
騒な事件が起きている今日この頃、そういう個人情報はプライバシーの問題が
あるから集めにくい、という意見がありました。

  それで、あるところでは、聴覚障害者に対して「集めた個人情報を役所や消
防署に提出することを書面で了承してもらっている」という話がありました。

  ココにチト引っかかりました。確かに集められる側の了承も必要でしょうけ
ど、集める人にも了承が必要なのではないかと。「集める際に、見聞きした情
報は一切漏らしません」といったことを。それと集めた個人情報をいくらお役
所だからって渡してしまっていいものかどうか。

  もうすぐ施行される個人情報保護法という法律があります。これは企業に対
するものですが、それぐらい世の中は個人情報に対して敏感になっています。
必要だからと言って、ノホホンと集めるのはもう許されないようになってきて
いると思います。手話サークルが集めるようなものかなぁ、と思います。いや
会員名簿を作る必要があるので、集めることはたいした問題ではないのでしょ
うけど、それを役所や消防署に渡すというのは、かなりマズイのではないかと
思います。渡す先の身元がしっかりしたところだとは言っても、仲介させるこ
とで名簿の管理責任が曖昧になってしまいます。下手すれば、役所の不始末を
手話サークルが負うことになってしまうかもしれません。そういうことを防ぐ
意味でも、個人情報は、必要なところが必要に応じて集めるべきだと思いま
す。役所で必要なら、役所が集めるべきだと思います。

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  長くなったので、残り2つの思ったことは、次回に。

  最後にちょっとだけご連絡。
  自前のホームページの方ですが、容量足りなくなって、最新記事の掲載がで
きなくなっています。まぐまぐの方なら全て表示されていますが、日付でしか
検索できません。
  いまさら引っ越すのも面倒なので、圧縮したり、余分なのを削ったりしてい
ます。どうしても取っておきたい原稿があれば、今のうちに保存しておいてく
ださい。

  では、次回の語ろうかをお楽しみに。

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