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        === メールマガジン『語ろうか、手話について』===

No.67                                               2002年 1月 2日発行
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  明けましておめでとうございます。

  21世紀の幕開けは社会的にも暗いニュース、悲惨なニュースが多かったので
すが、今年は皆さんにとって良い一年であることをお祈りします。

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  お陰様で、当初300名程度の読者数で始まったメルマガ「語ろうか」も800名
を越え、今年中には1000名を越える勢いです。とは言うものの、中堅メルマガ
と呼ばれるものは数千名規模であり、それらにはとうてい及びません。しかし
手話というかなり限定されたテーマのみを語るメルマガで、800名もの人が読
んでいるという事実を喜ばしく思います。

  ただ、手話とはなんとも奥深いもの。読者がいなくなろうとも、私の手話に
ついてのネタが尽きぬ限り、メルマガ「語ろうか」は続きます。私のネタが尽
きても、他の誰かが原稿を寄贈してくれるならば「語ろうか」は続きます。今
後、末永く「語ろうか」をよろしくお願いします。

  昨年は本業が忙しく、3回の配信休みを頂くことがありましたが、今年は再
配信を含めても、なんとか休みなく配信することを目標に頑張ります。問題は
ネタ切れの方で、今のところ、頭にあるのは自然言語処理のシリーズを完結さ
せること、Dproの話、手話コーラスの話、そして、手話サークルのいざこざを
テーマに原稿を書いています。それ以外のネタについて、皆さんのご意見を伺
いたいので、お気軽に読みたいテーマなどを掲示板などでお寄せ下さい。

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  では、新年最初の「語ろうか」です。あまり堅苦しいのもなんなんで「徒然
埋め草2002年1月」ということになりました。

  今回の内容は次の通りです。

  - コンピュータ用語の手話 入門編 発売のお知らせ
  - 聴覚障害者の看護助手について (星の金貨関連)
  - ドラマ「君の手がささやいている」の感想
  - 日本聴力障害新聞に思うこと

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  昨年の梅雨の頃から始まったIT手話単語の本が、とうとう出版されました。
正式な書名を「コンピュータ用語の手話 入門編 -あなたも使えるIT手話の決
定版 2002-」と言います。単語集ですから、誰にでも使えるのは当たり前なの
で、ちと違和感のあるタイトルですが、とりあえず1000部の限定印刷なので、
次の改訂の時に変えればいいかと思っています。
  この本は、日本聴覚障害者コンピュータ協会(略称:聴コン会)の手話研究部
が中心となり、各地で使われている手話の収集と、新たに会員で考案した手話
をまとめたものです。但し、これは書店では売られません。自主出版で、自主
流通ということになっていますので、欲しい方には、ちょっと苦労していただ
きます。

  簡単な入手方法は聴コン会に注文するか、例会に見学に来ることです。私宛
に注文されても、正月明けになると本業が始まってしまうので、反応が遅くな
ると思います。ですから、郵送での注文は、以下の聴コン会の事務局までお問
い合わせ下さい。それから例会ですが、奇数月の第3土曜日に東京近辺で行わ
れています。見学も可能ですので、参加されたい方は、以下までお問い合わせ
下さい。

  日本聴覚障害者コンピュータ協会
    URL:     http://choukon.jbiweb.com/
    E-Mail:  csign-opinion@mail.jbiweb.com

  もう一つ簡単な方法があります。来年の全通研討論集会は2月9〜10日に福島
県で行われます。私はそこで、この本を販売していますので、そこならば実物
を見て、買うことが出来ます。とりあえず160部用意しますので、1人で100部
とか買う人がいない限り、たぶん大丈夫だと思います。もちろん、お土産とし
てたくさん買われるのは大歓迎です。5冊以上買っていただいた方にはおまけ
を付けようかと考えていますが、内容は未定です。(なんかピンとくる景品が
まだ思いつかないもので。)

  この「コンピュータ用語の手話 入門編」は、1冊1,000円です。現在1000部
だけ刷りました。これは、この本を元にして、修正や改訂を加えていくという
意味もあり、この数になっています。それでも、すでに相当数の引き合いがあ
るので、春ぐらいには無くなってしまうかもしれません。討論集会での予約も
受け付けますので、その場合は徳田でお問い合わせ下さい。

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  昨年の12月19日に配信した「No.41 Rev.1 民法11条改正への軌跡」の中に以
下のような文があったのですが、少し補足します。

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  星の金貨も、また手話が特別視されていますから。あれも法律からしてと
  んでもない話が入っているんですよね。
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  酒井法子が主役だった星の金貨では、彼女が演じるヒロインが病院で働く場
面が出てきます。当時は、医療関係の法律で、聴覚障害者が全く排除された状
態で、医者にも看護婦にもなれなかったのです。それが頭にあったのと、ある
何かの雑誌で(確か、全日ろう連や全通研関連ではない、ごく一般の雑誌だと
思います。)「聴覚障害者が病院で働くという設定がおかしい」というコメン
トがあって、私も「そうだよなぁ」と思ったので、上の文になりました。

  それで、最近になって調べてみると、案外そうでもないことがわかったので
御報告します。(ネタ元は元看護婦の妹です。)

  ドラマの中の酒井法子演じる人は、薬やタオルらしき物を運搬するだけの役
なので、医者や看護婦ではないだろうと思います。事務員でも無さそうです。
でも、制服を着ているので、病院の関係者であることは確かそうです。私は看
護の助手をするような職業ではないかなと思ったのですが、そういうのもそれ
なりの資格が必要なのではないかと思ったわけです。

  で、妹に聞いたのですが、まず、病院で働く人は医者、看護婦、看護助手、
事務員に分けられるそうです。それで、医者と看護婦は以前の法律では、まっ
たく聴覚障害者を排除していました。ですから、聴覚障害者の医者と看護婦は
ありえません。事務員は資格は必要ありません。医療事務という資格はありま
すが、必須ではないし、ドラマの中の酒井法子とは関係なさそうな役柄なので
ちょっとおいておきます。
  となると、焦点は看護助手なのですが、これには資格は特に必要ないそうで
す。看護助手は医療行為はできませんが、雑多な仕事をこなします。医療行為
というのは、とても幅広くて、よくある話では痰の吸飲も医療行為になるので
すが、薬やシーツの運搬は看護助手がやっても問題ないそうです。そして、看
護助手というのは、普通の(医療関係でない大学の)大学生をアルバイトとして
雇うことが多いそうです。これは制服支給です。

  ですから、聴覚障害者の看護助手というのは、ありえる話なのだそうです。
ただ、採用する時に聴覚障害があれば、とても不利になるのは確実で事実上存
在しないだろう、とも妹は言っています。

  ちなみに、付き添いという制度、というか方法もあって、これはかなり医療
行為に関わります。以前は、看護婦の代わりとして、安い労働力として使われ
ていたのですが、現在は禁止されているので、理屈上は存在しません。但し、
親族とという名目で、特定個人につきっきりでお世話する人は存在するそうで
す。これは病院とは無関係なので、制服を着ることはありません。星の金貨の
酒井法子の役柄とは関係なさそうです。

  もう一つ、准看護婦という名称がありますが、これは看護婦という資格の中
の区別であり、上記の労働形態とは理屈上は関係ないそうです。また、准看護
婦も今後廃止の方向で動いているとのことでした。

  ということで、結論として、語ろうかのNo.41「民法11条改正への軌跡」に
ある前述した文には、少々誤解があるので、そのあたりは忘れてください。今
回の件は、ある人から指摘されて、再調査の結果わかりました。今後も、この
ような指摘をよろしくお願いします。

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  ドラマ「君の手がささやいている」がコミックに先駆けて最終章と言うこと
で終わりました。ドラマは、美栄子役に菅野美穂、博文役に武田真治、そして
子供の千鶴役に谷口舞を据えて、周りに加賀まりこなどの豪華キャストで固め
年1回程度のペースで放送されています。2時間ドラマです。

  コミックでは、千鶴が中途失聴になるという衝撃的展開になっていますが、
ドラマの方は、ごく普通のまま終わってしまいました。今回のテーマは「耳が
聞こえるようになりたいか」というもので、結構、仮想的な話としては、時々
盛り上がるテーマなのですが、ドラマは本当にごく普通に終わってしまいまし
たね。菅野美穂が「今度生まれ変わる時も、同じに生まれたい。耳が聞こえな
いまま生まれたい。それが一番幸せだから。」といった感じで締めくくられて
しまいました。

  テレビ的には、このあたりが妥当なところなんでしょうけど、ドラマとして
も盛り上がりに欠けたなぁ、というのが正直なところです。耳が聞こえるよう
になる手段というのが謎のままで、説得力にも欠けたということもあります。
現実には、先天的な人は難しくても、中途失聴者には人工内耳で聴力を復元で
きるようにはなってきています。また、イギリスでは耳骨を他の部分の骨から
復元する医療技術が開発されているそうですから、伝達系の難聴ならば先天性
の人でも聴力を得られるようになるでしょう。(伝達系の先天障害ってそんな
にいないような気もしますけど。)そういうことで、医療技術としては、聴力
の復元は幻ではなくなってきているというのは事実だと思います。そういう中
で、いよいよ「耳が聞こえるようになったら」という話は仮想的な話題だけに
とどまらなくなってきているのかもしれません。

  テレビの結論で気に入らないのは「今が幸せだから、次に生まれる時にも耳
が聞こえない方がいい」というあたりですね。じゃ、今が不幸せなら、次に生
まれる時は耳が聞こえる方がいいと言うのでしょうかね。ひねくれているかも
しれないけど、ちと納得できない終わり方です。

  ということで、ドラマは平々凡々に終わってしまいました。コミックの方が
どうなるかに注目していきたいと思います。

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  日本聴力障害新聞がカラー化されて、何回かたちました。白黒の時には、そ
んなにカラーがいいのかなぁ、と思ったのですが、実際のを見てみると、なか
なかいい感じです。

  ところで、日聴紙には、いくつかのレギュラーの連載がありますけど、どれ
を見ていますか? 昔から思っているのですが、1面の「増幅器」というコラム
はつまらないです。普通の新聞ならば社説とも言えるぐらい重要な位置づけに
あると思うのですが、意見が紋切り型で、新鮮みがないと思います。それより
私は中の方にある「手話の窓」というのに注目しています。これが、いつも感
心させられます。とにかく意見が全日ろう連関係者とは思えないほど斬新だっ
たり、鋭いのです。昨年の10月号が手元にあるのですが、読者のページに「ろ
う者半減政策の台頭を許すな」という投稿がある横に、そんなのたいしたこと
ないじゃん、という雰囲気の記事になっています。前にも手話サークルや手話
コーラスの話があったのですが、現実を踏まえた意見の数々になるほどと何回
も膝を叩いたものです。とにかく、このコラムは長く続いて欲しいです。

  それから、どうでもいい話なんですが、新連載のマンガ「紙の機関車」は恐
ろしく、つまらない。やっぱり、月1の新聞で1ページ連載のマンガというのが
無謀なんじゃないかなぁ、と思います。

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  年の初めと言うことで、簡単ですが「語ろうか」もここまでです。
  皆さんものんびりした日でありますように。

  では、また来週。今度は聴覚障害者の参政権について2回に渡って、締めく
くります。

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