日本人の質問


(C) TOKUDA Masaaki
最終変更日 1999年10月25日


はじめに

これはNHKで放送されている「クイズ日本人の質問」という番組をご存じで しょうか? 日曜日の午後7時20分から放送されているバラエティです。内容は、 ある問題について、4人の博士と呼ばれる人が正解のような答えを言い、その中 から本当の正解を当てるというものです。(つまり、残りの3人はもっともらしい 嘘なわけです。)
この番組で取り上げられた質問は本にもなっています。単行本で1〜4巻まで出て いますが、河出書房新社からKAWADE夢文庫シリーズで「クイズ 日本人の質問」 (480円)が安くて買いやすいです。番組の応援ということで、買い支えるのも大 切かと思います。

さて、質問の内容は色々ありまして、歴史、物作り、語源、現象に分類でき るようです。以下のゲームでは物作り系統の質問がやりやすいです。例えば「サ ランラップはどうやって作るの?」と言っておいて、4人の人に「ローラーで延ば す」「風船のように膨らませて潰す」「液体の表面を固める」「叩いて延ばす」 という表現をやってもらい、どれが正解かを当てるわけです。物作り系統だと、 話が具体的なので表現しやすいわけです。準備が十分にできるなら、回答者から 質問もさせて、受け答えをやれば、さらに盛り上がるでしょう。

準備

用意する道具
道具は必要ない。
しかし、問題とその答を4パターンを考える必要がある。この問題にすべてがか かっているので、気合いを入れて考える。もちろん、用意する4パターンの答の うち3つは嘘である。確実に嘘でなければならない。さらに、この嘘の答の面白 さもゲームの面白さに直結するので、気合いを入れて考える。
準備
回答者を4人選んで、それぞれに答の表現の練習をしておいてもらう。

ゲーム開始

1. 司会者が問題を出す。
(例:「サランラップはご存じですか? あんな薄い物をどうやって作るので しょう? 不思議ですよね。では、4人の方に作り方を教えてもらいましょう。こ の中の1人だけ本当、後の3人は嘘の作り方を言います。誰が本当か当ててくださ い。」)
2. 4人の回答者が、それぞれ自分の答を述べる。いかにも自分の答が正しい ように力説してもらう。
(例: 1人目「あれは実は単純なんです。叩いて延ばすだけです。」
2人目「いえいえ、風船のように膨らませて、ぱちんと潰す。すると、薄いフィ ルムの出来上がりです。」といった具合で、4人やる。)
3. 他の人からの質問を受け付ける。適当にごまかしてもいいが、嘘を嘘で 塗り固めるような説明をしてくれた方が盛り上がるようです。
4. 参加者に、どの回答者が正しいかを聞く。
5. 正解を言って終り。

その他

小難しい話

「手話では抽象的な話はできない(難しい)」という俗説があります。そんな ことはありません。私は手話で沢山の抽象的な話を聞きました。
抽象的な話が難しいのは、その人の手話のレベルがまだまだだからです。そして、 それは手話に限らず、どんな言語でも十分に習得していないうちは抽象的な話は 難しいのです。これは逆に考えれば、初心者には具体的な話の方がやりやすいと いうことにもなるはずです。そういう発想で考えたのが、このゲームです。
質問に答えるあたりはかなりの技術を要するのですが、内容を具体的なものにす ることによって、見ているだけでも楽しく、わかりやすいものになったと思いま す。
ただ、これが元で「抽象的な話は難しい」と思われると困ります。このゲームが じゅうぶんこなせるようになったら、次は抽象的な内容でクイズを出してみてく ださい。


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